2008年3月25日火曜日

妙高山、視界良好

妙高周辺では、三田原山や前山は何度も行っているが、いつも目にしながら登ろうと思わなかった妙高山に登ってみた。杉の原から三田原に登り、外輪山の中に滑り込んで対面を妙高山に駆け上がり、下りは滝沢尾根を経由して赤倉観光リゾートスキー場におりてくるプランだ。今年は、杉の原スキー場の一番上のリフトが営業停止で、三田原に登るにはふだんより400m余分に登らないといけない。例年だとこの季節には行列ができるぐらいスキーツアーの人がつめかけるが、今年はちょっとは空いているかなと思ったら、ガラガラ。三田原に登る間に2,3パーティーを見かけた程度だった。外輪山の北面は固めだがまずまず。写真の中央から少し右がわの白い斜面が山頂まで続いているところを登った。先週、平地では雨だったところが雪だったらしく、堅くしまったザラメの上に10cmぐらいの湿雪が乗っている。おかげで山は真っ白できれいだが、登る分には湿雪がずれてシール登高は不可。中腹からはアイゼンで直登した。

登り付いた山頂部は公園のようにのんびりした地形だ。写真ははるかに見下ろす前山。山頂部がチョンと尖っているのがかわいい。南には富士山がかすんで見え、北の海の向こうには佐渡の白い山も見える。くだりは登路を途中まで下ったが、予想通り湿雪の層を派手に落としながらの下りとなった。本日は後続組もおらず、人に迷惑をかけずに済んだ。中腹からは尾根にトラバースし、大谷ヒュッテをかすめて滝沢尾根に滑り込んだが、尾根は重いべとべと雪が延々と続いて、もう下りはいいよ、という感じだった。滝沢をわたる所まで、山頂から標高差1500m。たいへんダイナミックだが疲れるダウンヒルだった。

2008年3月18日火曜日

テレフェス2008

 今年のテレフェスは天候にめぐまれ、土曜のオリエンテーリングも日曜の根子岳ツアーも皆さんの笑顔の内に終えることができた。写真はペンションふくながの前のスキー置き場にならんだ今回参加の皆さんの板。わざと選んできている人も多そうだが、現代のトレンドと比べるとあきらかに細身の板ばかり。このあたり、T.M.N.に集う皆さんの文化程度の高さとこだわりぶりがうかがえる。T.M.N.って、あるいはモッチって、やはりオーソドックスなテレマークの在り方を大切にしているのだなと、あらためて思った。今年のオリエンテーリングは一人ずつの出走となったため、それぞれの好みに合わせてマイペースで楽しんでもらえたようだ。なかなかポイントが見つからないのでなんどもリフトに乗ったという人もいた。ほとんどの設問を4択にしたために、ポイントに行かずに適当に番号を書くのを防ぐために(もちろんそんな人はいないと思うのだが)、質問に書き添えたキーワードも書き写してもらった。が、後で考えると、4択の選択肢の記号をアイウとかABCとか(i)(ii)(iii)とか、一問ずつバラバラにすればいいのだった。

 日曜日は朝から快晴で、これは汗だくツアーになりそうじゃわいと思いの外、意外に山頂に近づくと雲行き怪しくなり、下界では雨も降っているところもありそう。北の妙高連山方面が晴れているのを心の支えに登り続けたが、下山する頃にはまた気持ちよく晴れ上がってくれた。風力発電予定地に建てられた風況塔にマーキング。GPSで、ですが。発電機はエコかもしれないが、設備とそれを作るための道路やらなにやらで、根子岳は傷だらけになってしまうだろう。決して、観光名所にはならないと思いますな。(このあと建設は中止になりました。後記)根子岳ツアーの帰りつくところは、毎回いろいろバリエーションがあるが、今回は、イエローラインをかすめて、マゼンタライン終点付近に出るという、なかなか渋いライン取りだった。望月さん、10年間ご苦労様でした。そして。。。

2008年3月11日火曜日

GPS version up

 小型で気に入っていたForetrexだが、アルカリ電池を使うようにしても、ときどき記録が暴れることがある。先日の金山岩でも、肝心の谷を滑り降りているところでしばらくメチャメチャな記録になっており、頼りにならない道具ではどうしようもないので、GPSを新調することにした。Foretrexをもう一台とも思ったが、eTrexのGPS素子が高感度化してeTrex Hになっているのに、Foretrexは従来のままらしいので、少し大きいのだがeTrex Hを買ってみた(図の左がeTrex、右がeTrex H)。値段も安い。裏ヒヨで使ってみて、その精度の良さに驚いた。今までの機種では、ツアーの途中で何度か記録がとぎれたり、測定誤差で軌跡に所々ギザギザのノイズが入るのが普通だったが、eTrex Hでは最初から最後まで全くとぎれやノイズのない軌跡を描いていた。裏ヒヨの地形が比較的なだらかなせいもあるだろうが、今後のツアーの楽しみがひとつできた。記録容量も増えているし、外見は変えずに中味をぐんとバージョンアップという、シヴイことをしてくれるGARMINである。これいいよ、フジタくん。
 (後記:感度はいいのだが、ときどき電源が勝手に切れてしまう病は、先代から改善されず。先代では自転車につけて振動したときに切れる程度だったが、eTrex Hではザックに入れてスキーをしているだけで切れている時がある。電池ケースのフタの内側にクッション材を付けて電池が安定に保持されるようにすると治まったが、電極の構造がいいかげんなせいのようだ。こういうところは改良してほしい。)

てれまくり

 今回で2回目の「てれまくり」。昨年は急な用事でキャンセルしてしまったが、今年は参加することができた。カラファテの北田さんが中心となって、ライダー、メーカー、スキーヤー、みんな集まれというイベント。ご覧のように白馬乗鞍のゲレンデの真ん中に商店街が出現したような有様だった。ミニレースやコンテストなどのイベントもあったが、その辺をブラブラしているだけでも、知り合いにあって近況を聞いたり、面白そうなギアやウェアを手にとって説明を聞いたりできて楽しい。参加者は400名以上とかで、すぐに試乗板もあらかた出払ってしまったが、運良くNTNビンディングを試すことができた。従来の角張ったつま先をやめてスキー靴や登山靴のつま先と同じ形にするとともに、かかとではなく土踏まずのあたりで引っかける形式のビンディングだ。要するに短いケーブルビンディング(O2みたいに足の下にバネがあるタイプの)とも言えるが、この方がセーフティーリリース機構が組み込みやすいらしい。
 試した機種は北米などで既に市販されているものだが、バネが猛烈に固くてかかとをあげるのに苦労した。先日の山田星人ワンポイントレッスンで、「かかとをあげるというのではなく後ろ足に体重を預ける感じ」という考え方を聞いたのを思いだして、やってみるとなんとかテレマークらしいターンができた。ふだんは、ブーツがはずれなければいい、程度で使っているので感覚は全く違う。将来的には柔らかいバネの機種も出るそうで、更に軽量化もしてくれれば、山で使う気になるかもしれない。現在の角張ったつま先はキックステップなどで不利なので、方向性としてはわるくないと思う。スタッフによるたいまつ滑走で始まったパーティーは、満員電車なみのすし詰めだったが、活気があって良かった。これからも長く続くイベントに育ってほしいと思う。

ツアーいくつか

冬季営業中の位ヶ原山荘に敬意を表して仲間を募って一泊ツアーをした。初日は吹雪で、リフトの止まった鳥居尾根ゲレンデをシールで登り、鳥居尾根コースをたどった。ほどほどの間隔の大木の中を静かに進んでいく。途中からはラッセルが深くなったが、9人もいるので楽々。2時頃につららをぶら下げながら山荘到着。いつもは春スキーのバスの終点としか思っていなかったが、中に入ってみるとたいへん立派な建物だ。柱も太い。清潔な部屋とりっぱな食事は山小屋というより旅館レベル。翌日は快晴となり、風は冷たいが景色良し。摩利支天と富士見の間の広い尾根をまず一滑りする。乗鞍に登らないと、乗鞍がよく見えるのかと納得。北風から微妙に陰になっているせいか、尾根上なのにパウダーが楽しめた。まるでゲレンデ。登り返して隣の大沢をくだる。ビデオ撮影付きなので気合いが入る(YouTube1YouTube2)。板はDiranを使ったが、高速パウダーはたいへん快適ながら、下部のパックスノーでの小技はちょっと効かせにくい感じで、何度も雪まみれになってしまった。研鑽を要す。

次いで、白馬乗鞍での「てれまくり」イベントに参加した翌日、栂池にタクシーで移動して「裏ヒヨ」を滑った。最近人気のエリアらしく、トラックがしっかりついていて、登りは楽々。北斜面では良い感じのパウダーが楽しめた。登り返した1598mピークあたりの稜線からは、後立山連峰と妙高、乙妻・高妻あたりがぐるりと見渡せた。最後はてれまくり会場を見下ろしながら尾根づたいにゲレンデに帰着。これも何一つ、いうことなしのツアーだった。このときは8611 Summitを使ったが、たわみやすい分、パウダーでやや足をとられる気がした。このところずっとツアーといえばSummitだったがDiranと併用すると違いが感じられてなかなかおもしろい。今後も比較して見たい。