2012年3月23日金曜日

栂池から岩岳へ

 青い表紙の「山スキールート図集」に紹介されていた、栂池自然園から岩岳スキー場へ尾根をたどるコース。栂池と、西山スキー場(現在の岩岳スキー場の下部にあった)を結ぶので、『西栂コース』とか『西山栂コース』と呼ばれていた。(参考:栂池ヒュッテ旧館にあったスキーコース案内図)地形図で見ると尾根の分岐が結構複雑なので、安全を期して岩岳から登るかとも思ったが、天気が良くて見通しが効きそうなのと、GPSにコース上のポイントを沢山設定しておいたので、なんとかなるだろうと、ゴンドラとロープウェイを乗り継いで自然園からスタートした。地図のGPSトラック上の各ポイント(赤丸は古い標識の位置、ピンはその他の写真撮影点を示す)で撮影した写真を、Googleアルバムに載せたので、両者を見比べてもらうとコースのイメージがつかめると思う。全体に傾斜がゆるく、滑る楽しみは薄いが、オリエンテーリング的なおもしろさがある。ふつうの板で行ったので、なるべく登り返しを避けようと、慎重なコースどりをしたおかげで、シールを貼り直さずにすますことができたが、ウロコ板ならばもっと気楽にトライアル&エラーが出来そうだ。全行程が長いのでその点は要注意だ。1301mの「ホウの木平」から落倉方面に尾根上を下りて更に低い丘を越え、栂池スキー場の鐘の鳴る丘ゲレンデに戻ることもできるそうだ。岩岳スキー場ボトムから栂池駐車場までタクシー約2000円。

2012年3月22日木曜日

飯縄山クラシックツアー

白山書房の青い表紙の『山スキールート図集2』の巻頭図版で紹介されているのがこのコース。先日伊藤さんたちが行ったのをブログで見たり、フジケンの記事が岳人に載ったりしていたのに刺激されて、初めて行ってみた。
 前日に霧と小雨の中を戸隠中社の宿に着いたときには、「このところこんな調子で...」と言われてちょっとがっくりだったが、丹念に神社参りをしたおかげか、翌朝は久しぶりの晴天となった。リフトで瑪瑙山頂上に上がったときは、まだ飯縄方面は雲に覆われていて、初めてのコースで、しかも下りスタートだけに、やや緊張したが、コルから登り出す頃には視界すっきりとなった。夜に少し降ったので、前日までのトレースがきれいに覆われ、新鮮な気持ちでルートファインディングを楽しむことができた。
 山頂直下はやや急傾斜で樹林も濃く、雪面も堅いのでスキーアイゼンを装着。年末につけておいたブンリン式の初使用だ(幅90mm、フィンなし)。これまで使っていた「半月板」式と比べると、取り付け金具周辺の雪を完全に落とさないと取付けられないのがややわずらわしい。ここ(←)まで来れば、もう穏やかな山頂の一角。丁度、登山の人達が南登山道から上がってきたのと同時に山頂到着。長野盆地方面は雲があってすっきりとは見渡せない。神社のあるもう一つの山頂からの稜線が意外にラッセルが深くて苦労したとのこと。僕らが先にスキーで通ってれば少しは楽だったでしょうにね。シールのまま稜線を辿る。
 滑り出しはやや高度感のあるオープンバーン。しかし、雪がわるい。風と低温でハードバーンになっているところと、ねっとりした新雪のミックス。行く手に見える洗濯板状の尾根は、どうこなすのかと思いながら下ったが、左側面をうまくトラバースすることができた。北アルプス方面は雲に覆われているので、一種、箱庭のような風景を楽しみながら、やぶっぽい尾根を下りていく。
 1750mあたりで笠山方面の尾根に入りかけるがGPSを見て右に軌道修正。やぶが濃いめで見通しがあまり効かない。1431m地点に小さな社と鳥居がある。このあたりからは←こんな感じの樹林の中をまっすぐ下りていくが、相変わらずの悪雪で苦労する。昨日までのシュプールが凍り付いてひっかかる。安全策をとって1200mの林道まで尾根を辿り、林道沿いに中社ゲレンデに戻り、リフト2本を乗り継いで怪無山にあがってスタート地点に滑り込んだ。
 ゲレンデからは、戸隠や高妻山、その背景に北アルプス連峰、北には火打や妙高まで美しく眺められ、景色の良いスキー場だと思った。このあと、県道36、国道406で鬼無里経由で白馬のせんじゅに行ったら、マニアックですねぇと言われた。ふつうはオリンピック道路に出るのだそうだ。