2012年5月22日火曜日

富士山、土曜日曜

先週行った人たちのブログによれば、かなり残雪が豊富で特に南面が例年になく良い状況という富士山。みごとに移動性高気圧におおわれるという予想天気図に後押しされて、土曜日に富士宮口から入った。写真は新五合目駐車場から見上げた山頂方面。例年この季節には、板をかついで登山道を右へ大きくトラバースして六合目、さらにゴツゴツの溶岩の道をひとしきり上ってやっと登山道脇の雪渓で板をはくという段取りだが、今年は先発の皆さんに習ってこの雪渓を詰めてみることにした。近景のボードの一隊は峯岸ガイドの筋斗雲。このあいだの雷鳥荘でも一緒だったが、この日も抜きつ抜かれつ。結局、ほとんどこの沢を登って滑ったのだが、詳しくはGoogleアルバムを参照。2年ぶりに「むらちゃん」に会えて、楽しい時間を過ごさせてもらった。グループの皆様、ありがとうございました。
今回、テスト的にF3のインナーとT3のシェルを組み合わせてみたのだが、先日の高松山以来、F3インナーでの靴擦れ癖ができてしまったのか、今回もかなり重傷となったので、翌日は、須走口からもう一回登るという当初の計画を泣く泣く(?)変更して、箱根ドライブ。写真は芦ノ湖スカイラインからの富士山だ。やや曇り気味だったが富士・箱根・伊豆の素晴らしい展望を楽しむことができた。写真の富士山の左端が、土曜に通った沢の辺り、右端が須走口からのルート、真ん中左のくぼみが宝永火口。レストハウス駐車場での、フェラーリ、ランボルギーニ展示会(!)など、さすがに凝ったクルマ、バイク満載のスカイラインでした。

2012年5月9日水曜日

GW後半:立山(ぱっとしない)

 連休後半はぱっとしない天気予報に違わず、ぱっとしない立山だった。入山は立山駅。「webきっぷ」で室堂直行バスを予約しておいたので、乗り換えなしで室堂へ。3日は雨の予報だったせいか、人影も少なく、予約なしでもスムースに行けたみたいだった。雷鳥荘まで来ると、宿の周りだけ雪の色が違う。このところずーっと雪が降っていなかったので、すっかり硫黄の色に染まってしまっている。予報と違って午後はまずまずの天気だったので、剱御前小屋往復。宿に戻ってくつろいでいると、ビルさん一行(Dancing Snow)が到着し、夜まで延々と飲み会に混ぜて貰う。ハンガリー語で再三「乾杯」(エギシュ、ウングレ!)。
 4日は朝から雨。昼頃に少しましになったので、今夜の宿泊地、一ノ越山荘に移動。小屋に入ってから、窓を見ていると、だんだん雨からみぞれ、雪に変わっていった。泊まる人は少なく、個室が貰えて快適だが、いささか寒いので布団にくるまっていると、一人一個の豆炭あんかが配達された。これがいい具合に朝まであったかかった。食堂はストーブで快適なので寝るまではここでテレビ見たり本読んだり。シチューの夕食もたいへんおいしい。
 5日は、朝のうちは風が強く、ガスがなかなかとれないので小屋で待機。やっと10時過ぎになってガスが取れたが、天候はイマイチ不安定なので獅子ヶ岳手前まで御山谷を滑っただけで、引き返した。降雪のおかげで久しぶりに快適な滑りを楽しめた。午後は、ノートラックの山崎カールを少し登り返して滑ったが、遠景は晴れているものの、滑る斜面に日が差さず起伏が見えないことに加えて、下るほどにねばった雪質となって苦労した。
 6日は、周囲の山にかかるガスがどんどん低くなり、強風が吹き出した。早々に室堂に向かって撤収を決めたが、みくりが池に出るまでの小丘を越えるところで風で倒されたり、あられがバリバリ降ってきたり。稜線を避けて行くうちに視界不良のため室堂山荘方向に行きすぎたりなんてのもあって、なかなか勉強になった。麓に下りれば、今度は強烈な雷雨がおそってきたりもしたが、雨後の新緑はひときわ美しく、この季節の富山の美しさを満喫しながら帰路についた。

2012年5月8日火曜日

GW前半:御嶽のこっちとむこう

晴天に恵まれたGW前半は、木曽御嶽の長野側と岐阜側を訪ねた。左図は二日間のGPSトラックで、右が長野側、左が岐阜側だ(赤が登り、紫が下り)。現場では、あまり同じ山に登っている気がしなかったが、こうして眺めるとほぼ一直線上を反対側から登っていたことがわかる。まず長野側は、ちょっと前までポピュラールートだったおんたけロープウェイから登るコース。スキー場が営業休止して、ロープウェイが6月1日からしか動かなくなった今となっては、隣接する黒沢口登山道の中ノ湯までの道路が開通する4月下旬からしかアクセスできなくなってしまった。中ノ湯に車を置いて、雪におおわれた林道沿いに旧スキー場に出てトップまで登り、あとは勝手知ったるルートをたどって山頂稜線までシール+スキーアイゼンで登り着いた(特に表示はなかったが、公式にはスキー場の立ち入りは禁止されているとのことなのでご注意)。登山道沿いに登った方が速いかもしれない。
滑りは、今シーズンなかなか味わえなかった極上のザラメ雪。まず、左図の左端に見えるルンゼを滑り、右に(滑ってる当人には左に)大きくトラバースして、一番右に見えるシュプールを刻んだ。おんたけ2240スキー場から上がる王滝口ルートと比べると、樹林が薄く、適当な傾斜の広い斜面が長く続くので、スキーツアーには適したコースだけに、スキー場休止で気軽に使えなくなったのは残念だ。おなじみの「上天気」でひと風呂あびてから、夕方の光の中で近所の散歩を楽しんだ。
 翌朝は濁河温泉から登る「尺ナンゾ谷」。コースの出だしで、これまで徒渉か丸木橋の通過が必要というので敬遠していたが、林道工事が進んで、最近立派な橋がかかったとテラモト氏に聞いたので行ってみた。詳細はGoogleアルバムを参照。今回は朝8時スタートだったが、行程が長いのでこれは遅すぎ。当日、トレースを追わせてもらった先行者と途中ですれ違ったが、朝5時半にスタートして剣が峰まで行って来たそうだ。冬期(4月末まで)はチャオー濁河温泉間の道路が朝8時半まで夜間通行止めなので、早朝スタートをするためには、前の晩から濁河温泉に入っておく必要があるが、この日は2,3日前にこの制限が解除されていたので、もったいないことをした。4月上旬ならコース前半のヤブ漕ぎもなく、上俵山あたりの滑りも快適そうだが、この時期は上部斜面がハードバーンのことが多そうで、なかなか時期を選ぶのが難しそうなコースだ。
 以前、夏に二日がかりで田の原・濁河温泉往復を歩いたが、スキーでもやってみたいものだ。おんたけ2240が4月中旬に営業を終わる直前に、田の原→尺ナンゾ→濁河温泉が良さそうかな。で、帰りは濁河登山道沿い→飛騨頂上→賽の河原→田の原とか。来シーズン以降のお楽しみ。